東京電力による電気料金値上げの問題が世間を騒がしている昨今。
店舗を経営する個人事業主の方々も、省エネについて検討する時期に来たと感じていると思います。
昨年中も、照明器具のLED化による消費電力削減についてのご相談などを何件か頂きました。
震災以降、電気消費量のピークカット推進の流れをうけて、
大手企業から省エネ対策が始まり、それに追従する格好で中小企業・個人事業主にまでに及び、
更に料金値上げの追い打ちをもっていよいよ本腰を入れなければならない状態です。
(自発的に省エネ設備にコストを割いた高圧契約の企業の方々はハラワタが煮えくり返っていると思いますが)
実際に大手コンビニチェーンが照明をLEDに総入れ替えするなど、我々にも解りやすい形で目にするようになりました。
大手チェーンや大企業などは消費電力削減も大きな目的の一つですが、企業イメージの向上という意味合いも
多分に含んでいますので、設備投資するタイミングが速かったように感じられます。
では個人事業主、特に一店舗で経営されている方々どうか。
特殊な機械などを持たない店舗(物販など)では、一番先に目がいくのが照明器具でしょう。一般家庭とは
比べ物にならないほどの量が付いていますので尚更です。
というわけで、今回はLED器具を取付けたお話。
先日、古くからのお客様であるウルトラキューブ様(理容店)から屋外用のスポットライトの交換のお話を頂いた。
実は、LEDの屋外用器具がまだ普及していない頃からあった話なのですが、オーナーと私で
「もうちょっと器具が安くなってからにしましょう、壊れた訳でもありませんし。」
などと談笑しながら、かなりの時間が経過しておりました。
しかし、ここ1・2年の間に価格競争が熱をおびて、みるみる器具の値段がお値打ち価格に。
現状の器具がハロゲン球を使用している為、年2回は電球交換を必要とし、小型ながらも65wという電気消費量もネックに
なっていたので思い切ってLED器具を提案致しました。
以前の写真を撮っていなかったので、ビフォーアフターとは行きませんが取付けた様子です。
小型の器具の割にはなかなかのものです。
器具も非常に薄くてコンパクトなので見た目もスッキリしました。
看板はかなり前に当社でデザイン・施工させていただいた物です。
何より煩わしい球交換が当面必要在りません。というか、LEDユニット一体型なので壊れるまで必要ありません。
LED照明はよく寿命が30,000時間〜40,000時間と言われますが、実際にこの寿命の内容はこんな感じです。
(社)日本照明器具工業会が制定した技術資料134「白色LED照明器具性能要求事項」の中で、
「一般用照明器具の光源として使用する場合のLED寿命は、全光束が初期全光束の70%、または光度が初期光度の70%に低下するまでの時間とする」と定義
上記を見る限りLEDおいて寿命というのは、球が切れるという事ではないようです。
運が良ければ(表現がおかしい?)、30,000時間を過ぎても点灯し続けますし、逆にLEDの樹脂部分の劣化が
何らかの理由により早まってしまった場合は30,000時間を迎える事無く点灯しなくなる場合もあるかも知れません。
いずれにしても、寿命が長いとはいえ高価な器具を大量に付けるとイニシャルコストを償却するのに時間がかかるため、
あまり意味がありませんので、詳しい人に相談するのがオススメです。
蛇足ですが、下に家庭用電気料金(低圧受電/規制部門)の値上げについての質問に対し、東京電力のアンサーを
貼っておきます。
※
「ご家庭など、低圧で電気をご契約いただいているお客さま(規制部門といいます)の値上げにつきましては、原価の見直しを踏まえ国に認可の申請をする必要があります。したがいまして、「総合特別事業計画」の策定や、「電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議」の議論を踏まえ、できるだけ早い時期に国に申請をさせていただきたいと考えております。」
どうやら文章を読む限り、あまり時間の猶予はなさそうです。